

冷熱システム事業部は、三菱電機製品の代理店として、主に空調や換気扇などの住設機器を販売しています。卸取引を行うのは、住宅設備の総合商社をはじめ、サブコンである設備店や三菱電機のグループ企業である工事会社などです。課としては、東北から東関東、東京、中部、静岡までをカバーしていますが、私が実際に担当するのは千葉県と東北地方。新製品の発売時期や、お客様からの「エアコンの効きが悪い」「間取りの変更に合わせて、エアコンも変えたい」といった設備に関するご相談に応じて概算を出し、実際の現場にも足を運んでお話をしながら、適切な設備の仕様や搬入方法などを決定していきます。このように、実際に現場を訪れて、取引を行うお客様だけでなく、現場の作業者の方とも相談をしながら状況に合った提案を進めていくのが代理店である当社の営業職の特徴ともいえます。それ以外にも、製品PR活動やお客様先の新入社員に向けた勉強会など、さまざまな業務にあたっています。

三菱電機グループだからこそ、大舞台に立てるという面白みもあります。入社4、5年目の頃に担当した渋谷の高級マンションにおける空調設備導入案件では、数万円規模の製品導入について、建築家や三菱グループの方々に向け、汗だくになりながら製品についてご説明をしたこともありました。簡単ではありませんでしたが、達成感と成長を感じたことを覚えています。また、忘れられない経験として、とある施設の工事を担当した際、作業者の方が電源を間違えてしまい、導入したばかりの製品が故障してしまったことがありました。時間がない中、居合わせた協力会社の皆さんと意見を出し合うことで、何とか解決法を発見することができたのです。最近、後輩が似たような状況に陥った際に、自らの経験をもとにアドバイスをして解決に導けたときは、営業職でありながらも現場の知識を活かして力になれたことに成長を感じました。

出社
一日のスケジュール、タスクを確認して業務を開始。現場移動
社用車にて、現場へ移動します。現場打ち合わせ
お客様の元へ訪問し、現場で直接打ち合わせ。図面だけではわからない現地の状況を確認しながら、最適な製品の仕様や設置方法をご提案します。お昼休憩
現場打ち合わせ後、近くのファミレスで食事。帰社
会社に戻り、デスクワーク。メールの確認や見積書の作成、納期フォローなどを行います。社内ミーティング
各々の進捗や受注状況を報告し、成功事例や課題を共有します。退社
翌日の訪問準備やタスクを最終確認し、退社します。

販売の仕事がもたらす価値は、自分が携わった施設で「人が楽しんでいる時間」だと思います。たとえば、地元の仙台駅前にあるカラオケ店には、私が担当した空調設備が導入されています。久しぶりに会う友人とそこへ行き、カラオケを楽しんでいる姿を見ることで、「この仕事をしていて良かったな」と素直な喜びを感じました。私には子どもがいますが、彼らが大きくなり、数十年後に自身が携わった施設で楽しんでいることを想像すると、価値ある仕事に携わっていると実感できるのです。こうした喜びは、「自分だけでなく、家族のためにも頑張りたい」というモチベーションの変化に伴って、感じるようになったものかもしれません。
子どもができてから、私は「未来のために、仕事を通じて何ができるのか」を考えるようになりました。たとえば、環境負荷を低減するため、カーボンニュートラルの実現に向けて、より性能の良い製品の提案・販売を行うこともできます。イニシャルコストは高くなってしまうかもしれませんが、長期的に見れば省エネ効果で電気代が抑えられ、お客様の企業価値や生産性にもつながることを考えると、具体的な試算を提示しながら丁寧なご提案をしていきたいと感じています。また、いずれは東北地方での機販事業の売上規模を拡大することも今後の目標です。私の生まれ故郷の仙台で、地域に根ざしながら貢献できれば嬉しいです。